看護師が検診センターで働く際の長所と短所

予防医学の重要性が指摘される中、検診センターで働く看護師の仕事に興味を持っている人もいるだろう。検診センターでの仕事はほぼマニュアル通りに進められるが、問診や採血、身体測定、保健指導、心電図検査、胃カメラなど内視鏡検査の介助など、その業務内容は多岐に渡る。ほとんどの検診業務は午前中で終わることも多く、午後は検診データのまとめなどの事務作業を行う。パソコンが得意だったり検査や測定が好きだったりと、日々決まった業務を淡々とこなしていくのが好きな人には向いている職場だと言えるだろう。

検診センターで残業になることはほとんどなく、プライベートの充実が図りやすい。基本的には病人ではなく健康な人が対象になるため、精神的にも安定して仕事ができる。また、受診する人に食事や運動などの保健指導をする立場であることから、自らの健康管理にも役立つといったメリットもある。反面、仕事で求められるスキルは基本的なものが多いため、看護技術の向上やステップアップはあまり望めない。夜勤もある病棟でのフルタイムの仕事より、給料が少なめになることも知っておきたいポイントだ。

子育て中などフルタイムで仕事に専念できない場合には、働きやすい職場であることは間違いない。しかし、ある程度病棟勤務で経験を積んだ後に転職することも可能だ。若いうちは看護技術を身につけ向上させることを第一に考え、病棟での勤務を選択する方がいいだろう。看護師として働く先には、助産師や保健師、専門看護師や認定看護師、看護管理者などの道もある。検診センターを含め、さまざまな職場や職種を選択できる実力をつけておくことが大切だ。